ゆとりなき「常勝校の条件」

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こんなツイートがトレンドに上がっていました。

「常勝校の条件」だそうです。少し文言や言い回しを変えたパターンもあるようですが、以下に書き下ろしてみます。

常勝校の条件

  1. 常勝校は、不満があってもじっと我慢し、謙虚に受け止め、
    弱小校は、不満を口や態度に出しまわりを巻き込む。
  2. 常勝校は、練習に集中しているため、黙々と取り組み、
    弱小校は、練習以外に意識がいくため、無駄話が多い。
  3. 常勝校は、自らやろうと思うため、見ていなくてもしっかりでき、
    弱小校は、やらされているため、見ていなければ手を抜く。
  4. 常勝校は、少しでも多く練習したいため、間の行動が速く、
    弱小校は、リズムが悪く、行動が遅い。
  5. 常勝校は、互いに厳しく、勝つために強くなることを目的とし、
    弱小校は、仲良く楽しく練習することを目的とする。
  6. 常勝校は、生活態度がしっかりしており、
    弱小校は、そんなことは関係ないと言う。
  7. 常勝校は、なにをやっても緻密に徹底しており、
    弱小校は、なにをやっても中途半端である。
  8. 常勝校は、自信があるため、自分たちのプレーに徹し、
    弱小校は、自信がないため、相手を野次る。
  9. 常勝校は、向上心があるため、勝利してもまだまだと思い、
    弱小校は、少し勝つと安心して満足してしまう。
  10. 常勝校は、自己管理がしっかりしているため、全員揃い、
    弱小校は、誰かが休んでも当たり前である。
  11. 常勝校は、全体練習後も、自分の課題解消に真剣に取り組み、
    弱小校は、全体練習が終わったらすぐに帰る。

初投稿からしばらく時間が経ちましたが、リライト(2017年11月27日)時点で思うこととしては、

  • たぶん本当に強いところはこんなものはいちいち張り出さない
  • ブラックに通じるところがある

というところでしょうか。

要するに、

  • 常勝校に足らないところが常勝校になるべく意識改革を促している

ということですからね。

人には向き不向きと器の大きさの限界があるため、押し付けたところで意味はありません。

しかしながら、はっと気付かされるところも多いので、見る意味が全くないわけでもありません。

それでもなお、この考え方は危ないと、指摘というよりはメモ代わりのような感じで付記していきたいと思います。

まあ、ただのイチャモン付けにほかなりませんが。

1・不満や不公平は我慢しろ

抗議しないのが美徳という間違った日本人特有の観点・観念ですね、これは。

これが競技スポーツの選手に向けているならば、レフェリーだって間違えることはあるし、仕事に置き換えるならば、細かいところを突いて自分を有利に持っていかなければ(アピールしなければ)、敵に勝ったりライバルを出し抜いたりできません。

やれ労働組合だ春闘だというのもまさにそれで、安月給で死ぬまで働くことの強要にも受け止められかねませんので、この考えは真っ向から間違っています。ただ、弱小校とされている「不満を口や態度に出しまわりを巻き込む」というのは、これはまた別問題ですね。イライラを出して周りも嫌な気分にさせる、ということは決してよくありません。

2・ロボットのような人間を育てたい?

やるときはグッと集中し、その中でも歓談挟みながらリラックスするメニューが有ってもいいのではないでしょうか。

たとえば野球で言えば、ノック中に同じポジションでノック待ちの選手同士で交流したり指摘したりという「意義ある私語」は無駄ではありません。あるいは、職場でギクシャクピリピリしないために雑談をするというのも有意義でしょう。

黙々と不平不満を言わず黙って働くロボットのような人間を育てたいのでしょうか。ということになってしまいます。

3・楽しいかどうか、興味があるかどうか

楽しくて興味があって打ち込めることなら、そりゃ見てなくてもがむしゃらに取り組みます。

やらされている、というのは、やらせているほうが間違っているか、やっている方が向いていないか。いずれにせよ、やる意義がないことが多いです。それならやめましょう。

単純労働ならば、いかに手を抜いて時間対収益を高めるかが重要ですからね。だって、もらえる金は一緒ですから。

4・3と一緒

こういった格言リストみたいなことに往々にしてありがちですが、内容が被っています。これは3の内容と一緒ですね。

「たぶん本当に強いところはこんなものはいちいち張り出さない」と称しましたが、張り出す必要のあるものというのは、「普通では考えつかないことや専門的なもの、先人の経験の集約」です。それこそ本田宗一郎やジョブズのビジネススキームや格言みたいなものです。ただ、同じ考えや同じ行動をすれば成功できるとも限らないので、諸刃の剣ですが。

5・勝つことだけを意識しろ、楽しく練習するな

勝った先に何があるのでしょうか。それによりますね。人生を豊かにするのか、交流を目的としているのか。

椅子が決まっているような、受験戦争や就職戦線のようなものは、そりゃ勝つことだけを意識すべきでしょうけれども(勝ちたければ)、世の中にはそうではない勝負というのもあります。

形の上では確かに勝負かもしれないけど、第一に楽しくやることが大事、もっといえば趣味のものというのが往々にしてあります。草野球とかですね。

勝つ以上は負ける人たちもいる。負けた人のことも考えて適度に接待プレーをする、適度に勝ちを譲り合うくらいの余裕が無いと、と思います。大相撲でやっちゃだめですけどね(笑)。

6・私生活でヤンチャだがデキる(数字を残せる)人もいる

オラオラ系の野球選手とか、浮名を流す一流ビジネスマンとか、枚挙に暇がありません。

優秀な自衛隊員のようなキチッとしたことも大事だとは思いますが、結果的に数字を残せればいいのではないでしょうか。そりゃ、生活態度をきちっとすることでシーズン35本だったHRが40本になるかもしれませんが、35あれば十分なわけですから、理想論でしかありません。逆にヤンチャを押さえ込むことで数字も抑え込まれるリスクもあります。

すべては個々人の意識と性格です。抑え込んではいけないように思います。

ただ、規律という意味で最低限は必要でしょうね。

7・なぜ中途半端になるのか

生き方や職種の問題だと思いますが、1つのミスも許されない精巧な時計職人になるのか、適当にドサドサやってればいい仕事に就くのか。

野球で言えばフォームはメチャクチャだけどバカスカ打てるならそれでいいんです。

中途半端に終わらせるのがダメとも言えますが、中途半端に終わらせるようなことはその人には決して向いていません。

私はDIYにおいては過程こそ適当な部分はありますし、完成形でも妥協することはありますが、中途半端に終わらせることは決してありません。やりたいことはやりはじめたら最後までやらないと気がすまないからです。

これは3にも関わってくると思いますが、やりたくないことをやって中途半端に終わらせるとか、全然取り掛からないとか、そういう状態に置かれているならば、さっさと辞めましょう。

辞めたくても辞められないということはあるかもしれませんけどね。

8・相反してないし、相手の弱点を突くのも戦略のひとつ

そもそも自信があって自分たちのプレーに徹することと、自信がなくて野次ることは相反していません。

自信がなくて凡ミスをしたり最初から諦めるというようなニュアンスのほうが正しいのではと思います。

こうした箇条書き格言の傾向として、言いたいことを詰め込むからロジックに矛盾が生じているということが往々にしてありますね。

また、自信があったとするならば、自分たちのプレーに徹するのではなく、果敢にトリッキーなことにチャレンジするのではないでしょうか。野球で言えばグラブトスとか。

自信がないのでオーソドックスなプレーに終始するとも言えます。

あるいは野次についても、たとえば相手に不祥事があったならば、そこを突いていくことで動揺を誘えます。好きな相手や交友関係がある人でもなければ、どんどん突いていけばいいんです。所詮は他人なんだから。

そして、言われても気にしなければいいんです。

9・わりとまとも。向上心は常に持ちたい

この格言で唯一一言一句マトモだなと思えるのがこれですね。

ちょっと成功したり勝ったりして満足するのは決していいことではありません。

昔の自分がモロにそうだったので、今後は常に上を目指したいところですね。

ただ、それには己の力量や立ち位置や、そういったものを見極めてちゃんと限界限度は考えたほうがいいです。

反して、無理は禁物と言えます。

10・自己管理だけで休まなくて済むなら誰でもそうする

日本では最近ようやく、休みについてマトモな感性が広がっていますが、休むということを咎める必要はないんです。風邪とか、体調とか、生まれ持ったものとかありますからね。

そうではなくて、おさぼりが過ぎるならば、それは向いてないので離れさせるか辞めさせればいいんです。

わずかな、あるいは理由のある遅刻欠勤を異常に咎めるのは、決していいことではありませんし、ある程度の欠員を考慮してメンバーを用意していくべきなのも間違いありません。

クギを買うときだって、必要本数以上に買いますからね。高い資材は必要サイズの分しか買えませんが(笑)

11・サービス残業はNG。自分がやりたいことなら自由に

仕事には種類がある、という深い話になってしまいますが、あくまで部活動という面だけならば、たとえば強豪校でもこれは別れますね。時間をキチッと守るところもあれば、遅くまでやるところもあります。

ただ、時間をキチッとしているところも、時間外で自主的に取り組む選手もいるでしょう。

これはもう、個々人の資質と向き不向きとしかいいようがありません。

これは、決して他人に強要してはいけません。ブラック企業のサービス残業ですからね。

まとめ

こういったものも盲目的に信じるのではなく、文言をしっかり紐解いて疑問を持つことが大事でしょうね。

どちらかといえば、ザッと流し見て理解したつもりになるよりも、箇条書きの間違いを見つけるつもりで一つ一つ解読していくことのほうが思考を鍛えることにつながるでしょうね。

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