「スマホゲーは悪者で、日本ゲーム衰退の一途」 私はこう見た

2021-09-12

流行というのはインベーダーの時代からゲーム業界に存在しました。ところが、アーケードから家庭用に移ってからは、据え置きか携帯型かの差はあれど、家庭用という枠は出ませんでした。

ところはスマホというのは、携帯型というカテゴライズかもしれませんが、電話機能などの複合機であり、ゲームが出来るということに対するウエイトが必ずしも多くないのが現状です。従って、やはりゲーム機とみなすのは苦しい物が有ります。強いて言えば、機械をハブにした、「GooglePlay」「AppStore」というゲーム機という見方ができるかもしれませんが。

そしてスマホ界隈に家庭用のお客さんが取られたかといえば、一部取られたというのが正しいところでしょう。これまではパチンコなど別趣味だった人が、手軽なスマホゲーを遊んでおり、必ずしも民族移動というわけではありません。

ところが一部といっても影響がないわけではありません。いや、仮に、全員民族大移動になったとしても、中身が伴っていれば文句は無いのです。

問題は中身

  1. 旧世代を彷彿させる低クオリティのグラフィック
  2. 機械の種類が多く動作が不安定(iOSを除く)
  3. 機械のスペックが低く専用機で無いため限られた体験のみになる
  4. およそ『今のゲーム』とはいえない、使い古されたシステムをスマホ風に味付けしただけ
  5. 家庭用で人気だったシリーズが続々スマホへ。安っぽくなり、シリーズ崩壊
  6. いかにエンドルフィン(ギャンブル中毒に関わる脳内物質)を出させるか。もはやゲームではない

ゲーマーとしては3,4,5が気になるところです。そして一人の日本人としては6が非常に危惧したい部分。

必ずしもいいものではありません。なんとか納得できるタイトルも無いわけではありませんが、新作が継続して出るというゲームのすばらしいサイクルが崩されているわけですから、到底納得できるものではありません。完全に既存のゲームとは別離していればいいんですが、4のように、腹立たしい絡み方をしているわけですから、看過できません。

NHNやガンホーといった、もともとPCオンラインゲームを展開していた韓国系の企業が行うならまだわからなくはありません。彼らには彼らのノウハウと土壌があるので、それをそのまま応用した形になるでしょう。

ところが国内家庭用メーカーも、集金目的のみでスマホに大移動。ゲーマーとして人口移動よりはメーカーの移動が痛いですし、腹立たしいところですね。

企業としては仕方ない部分があるかもしれませんが、あくまでファンビジネスであり娯楽。衣食住や製造といったマジメなジャンルではありませんので、必ずしも金だけではないというのを念頭に置いてもらいたいものですが、なかなか難しいでしょうね。口を出す株主という存在が、ことゲームにおいては業界をマイナスにしかしません。ファンビジネスであり娯楽である以上は、ファンに目を向けてもらいたいものです。

まとめるならば、スマホゲーが悪者というよりは、メーカーが魂を売って日本ゲームが衰退し続けているというのが正解でしょう。