ゲーセンに電子マネー導入も一手遅かったか

2021-09-13

ゲームセンターへの電子マネーの導入が加速度的に進んでいます。

業界大手のタイトーが5月末から、ゲームセンターに置くゲーム機の支払いに、電子マネーが使える決済端末を本格導入します。

「タイトーステーション アリオ蘇我店」(千葉市)は5月29日から、「nanaco」に対応した電子マネー端末を、ビデオゲーム、クレーンゲーム、プリクラなど店内のほぼすべてのゲーム機に設置します。アリオはセブン&アイ・ホールディングス系のショッピングセンターのため同社系の「nanaco」を手始めに、「Suica」など交通系や「楽天Edy」などにも拡大する予定といいます。

タイトーは電子マネー端末を、6月にイオンモール明和店(三重県)とアリオ八尾店(大阪府)、7月に東京都内の店舗に設置を予定。2015年度中に全国40店舗での導入を予定しています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150528-00000001-withnews-bus_all

1円単位での価格設定ができるほか、イベントが開催しやすくなるなど、メリット大。

これまでの100円単位の業界感覚が一気に変わりそうな情勢ではありますが、完全移行も難しいでしょうから、硬貨との共存も図らなければなりません。

ただ実際、電子マネーの導入はゲームセンターのカンフル剤になり得る、というよりは『なり得た』といったところでしょう。

どうしても遅きに失した感があるのは否めません。むろん電子マネーやインフラが整っていなかったので仕方ありませんが、このスマホ全盛期に、もう一度ゲームセンターが立ち上がるビジョンは見えませんね。

不良の溜まり場のイメージが、次第に薄まり、家庭用とは違った、大型筐体を用いた貴重かつ魅力的な体験ができるゲームセンターという感じで確立されましたが、いかんせん時代が悪いですね。

不況で消費の二極化が進み、こういう「ちょこちょこ消費」は生活必需品・嗜好品関わらず真っ先に抑えられてしまうところです。

堅実な一手である電子マネーの導入ですが、アーケード業界が今一度右肩上がりになるようなことにはならないかもしれません。既存ユーザーや、フラッとユーザーが利用しやすくなる、といった程度でしょうね。