2021年現在のウイスキー情勢をざっくりと考えてみる

ウイスキー収集状況

2020年中頃にウイスキーにドハマりしました。

発端はとある経緯でフロムザバレルを定価購入できたこと。それまでは安いウイスキーしか飲んでいませんでしたが、本格的に飲み比べに着手。

情報源

主にYou Tubeのウイスキー系チャンネル。実はもっと前もウイスキーにハマりかけていたことはありましたが、残念ながら今でも手に入るような海外系ばっかり手を出していました。ところが情報をキチンと集めることで、いろいろと把握した上で購入是非を決められるようになりました。

この記事では「ウイスキー、結局こうだよな」という話をしますので、初心者的情報などは割愛します。

本数、種類など

総勢50本くらいあります。バーボン、スコッチ、アイラ、ジャパニーズ・・・ ド定番と最近のプレミアム系が混在。

グラスにはこだわる

初心者、というかハマってまず大事なのはグラスですね。飲み口や香りがぜんぜん違います。グレンケアンかリーデルのウイスキー用グラスは必須。

1年ハマって結果得られたこと

本稿のメインテーマです。1年くらい血眼になって追いかけて(途中無視した時期もありましたが)、飲み比べ、プレミアムウイスキーに一喜一憂、そんなまとめです。

初心者的情報や飲み比べ、ボトルごとのレビューなどは新商品でもない限りバリューがないでしょうから。

情報を飲んでる

ネット界隈にはいわゆる「ラーメンハゲ」という一種のミームがあります。もとはグルメ漫画の登場人物で、その語り口が絶妙に刺さるし考え方の応用が効くため登場コマがたびたびTwitterなどで話題になっています。

参考記事(妙にこだわった内容なのでここで言いたいことの参考にはなりません)

ざっくり彼のセリフというか登場意義というかを要約すると、

人は情報を食べている。味そのものはどうでもいい

ということになります。

どんな境遇であれ、基本的には食事というのは腹満たしにすぎません。外食というのも、結局はファストフードのような手間削減でないならば、情報を食べているということになります。

評価を見てから行く、勧められて行く、話題の新商品が出たから行く、穴場的なスポットや会員制の店に行く、いずれの場合も、出てきた食事はすでにバイアスの掛かったものになってしまっているのです。メイドカフェのような、食事クオリティよりも接客、という場合もあるでしょうけど。

裏を返せば、ブラインドテストのみが唯一、味だけをチェックする仕組みというか手段なのです。レビューや見た目や雰囲気みたいな情報が乗っかった時点で、情報を食べているのです。情報のみを食べているとはまではもちろん言えませんが、物事の本質的なところを突かれたような感じになる、ある意味恐ろしい指摘を、あのラーメンハゲは行っているのです。

そしてウイスキーに至っては、まさに情報を飲んでいることになります。

味に明確な優劣はありますが、決して価格に比例していません。

何なら、1mlあたりのバリューでいえば3000円代からせいぜい6000円くらいまでのものが最も満足度が高いでしょう。それ以上の年代は、「希少」か「熟成年数」という情報を飲んでいるにすぎません。

希少性

生産量、生産国、バックボーンによって希少性が決まってしまっています。骨董品や絵画と同じですね。

もちろん希少であることを否定できませんが、「作られた希少」みたいなものももちろんあるでしょうから、眉唾です。

熟成年数

これはひとえにディスティラリーの努力のたまもので、お酒ではなくロマンが熟成されているといっても過言では有りません。安めのブランドでも30年ものとかになるといいお値段になります。

原因は中国とプラットフォーム

とくにジャパニーズの一部銘柄の希少性は中国によって引き起こされています。富裕層のステータスになってしまっているのです。彼らが高額でも買うので、国内で転売屋や悪どい酒屋が跋扈して、まともに手に入らない状況になっているのです。もちろんオークションサイトの存在も拍車をかけています。彼らの存在がなければ、まともには手に入るでしょう。

一部のプレミアム化したウイスキーにそこまでの価値はない

残念ながら、もともと少量生産や高熟成年数とかでもない、マッサンブーム以前は普通に並んでいたようなボトルに関しては、今の値段ほどの価値はありません。希少という情報に踊らされているだけという感じになります。

それでも追っかけちゃう

それでも酒屋めぐりをやめたわけでもないですし、山崎、白州、イチローズモルトなんかが定価であればそりゃ買います。

結局最強は煙臭いやつ!

残念ながら、1年かけてわかったことで最も大きいのがこれ。一番うまいのは、アードベッグを頂点とした「煙臭いやつ」なんですよ。スモーキーといいますが、若干のスモーキーはむしろ邪魔で、今は極端に甘いか極端に煙臭いやつがマイ・ベストになっています。箸休め的に安いブランドやそれこそ前項のプレミアム系を挟んでる感じです。

煙臭いやつのおすすめ

1.アードベッグTEN(アードベッグシリーズ)
2.ラガヴーリン16年
3.キルホーマンシリーズ

というか煙臭いやつはなんでもOKです。

甘いやつのおすすめ

1.ベンネヴィス10年
2.宮城峡
3.トマーティン

手に入りやすさです。宮城峡はコスパが今は悪いです。新作のセッションもおすすめ。ほかにも、アンノックのピーターアークルというかばんみたいなデザインのやつは最強。シンジケートも高いですが最高です。いろいろ言われますがアマハガンは旨いです。定番だと1と3は外せません。ただ高いのでリピ買いは・・・という感じ。

本稿のまとめ

1.1年かけてわかったのは、結局情報を飲んでいる。情報を飲むことになる。
2.プレミア化した銘柄に値段ほどの価値はない
3.結局煙臭いやつか甘いやつが最高

これからも飲みますが、新規購入は極端に減ると思います。たまたま超プレミアなものが定価で買えるか、煙臭いやつの新作が出るか・・・という感じ。